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チェロ講師・井上康夫先生インタビュー 〜Smile Project ver.2〜

いつもMIKIミュージックサロン梅田のブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

Smail Project ver.2といたしまして、MIKIミュージックサロン梅田の講師にインタビューをいたしました。お一人目は、「井上康夫・基礎から学ぶチェロ奏法」コースの井上康夫先生です。普段レッスンでは聞けないお話しや、使用楽器、おすすめの練習法などをお伺いいたしました。

 

Q.井上先生とチェロの出会いを聞かせてください

出会いは高校1年生の時、学校のオーケストラ部に入部したことがきっかけで、チェロという楽器に出会いました。チェロを選んだ理由は「たまたま、パートが空いていたから」です。
しかしながら、元々中学校では吹奏楽部でユーフォニアムという中低音の金管楽器を演奏していた事もあり「チェロ」の中低音に惹かれたんでしょうね。
部活では誰に教えてもらうということはなく、顧問の先生もバイオリン弾き、、、、チェロパートはほったらかし。。。そこから学生なりに試行錯誤をしながら練習し、それが功を奏したのか「自ら考えて演奏をする」という大切なことを学んだ気がします。
また、プロの演奏家のみなさんは幼少期から楽器を始める方が多い中、私はある程度大きくなってからチェロを始めた人間なので、生徒様方の「上手く出来ない、、」と悩む気持ちも、よくわかるんですよ。

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井上康夫講師
Q.高校1年生から現在に至るまで「チェロ」を続けてこられた秘訣は?
やはり、音楽が好きだったんでしょうね。また、音楽はすごい力を持っている。私はソリストとして華々しい活躍はしていないけれど、過去から現在に至るまで、室内楽でのアンサンブル、オーケストラでの演奏を通して音楽そのものの良さに触れ、それをずっと皆さんと共有したいと思い続けてやってきました。それが長く続いた秘訣です。もう、気がついたらこんな年齢です(苦笑)
また、高校・大学を日本でチェロを学んだ後、ポーランドの音楽大学「ショパン音楽院」へ「チェロ修行」に出ました。日本と海外では少々指導法が違い、ポーランドでは「いかに脱力をし演奏をするか」という事を学びました。現在もレッスンでは、生徒の皆様にそういった奏法を含めお伝えしています。
 
Q.井上先生の、おすすめの練習法を教えてください。
音楽は「先人」に学ぶという事が一つ言えるのと、実際の演奏練習では、楽譜を4小節ずつ分解して、テンポを出来るだけゆっくりにし、何度も繰り返し演奏する。結局はこの練習法に今まで何度も助けられました。出来ないところから上達するには、プロもアマチュアの方も同じなんですよね。
 
Q.練習におすすめのグッズなどはありますか?
●SEIKOのダイヤル式メトロノーム
練習中にテンポを瞬時に変更する事ができ、とても使いやすいです。生徒様にもおすすめしています。(商品の詳細はこちら)
 
●紐(100均などで売っているただの紐)
何らか体に不都合を持っている方が体の一部分に巻くと、反射的に体がバランスを整えようとし改善が見込める。ex)弓を持つ手に力が入る、肩に力が入るなどが反射的に改善する。(ご興味のある方は、続きは実際のレッスンでお教えします・・・!)

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紐(付け方一例)
Q.影響を受けた、書籍、音楽CDなどを教えてください
■CD■
1.カザルスの無伴奏チェロ組曲 ※写真真中上段
近代のチェロ界の大先生でもあるカザルス。カザルスが居たから有名なチェリストが生まれた、といっても過言ではありません。この1枚は是非お聞きください。
 
2.グレン グールドのJ.Sバッハ ゴルトベルク変奏曲 ※写真真中2段目
無人島に持って行くならこのCDです(笑)
 
他にもご紹介したい名盤は(写真のように)多くあるのですが、人生の色々なタイミングでこの2枚は今まで何度も聞き直してきました。聞き手のレベルで聞こえ方が変わる、発見する事も変わる。これが、古典音楽「クラシック」が長く愛され続けている秘訣なんでしょうね。

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井上講師おすすめCD
■書籍■
1.回想のカザルス
先ほども紹介したカザルスに関する書籍。
 
2.木のいのち 木のこころ
宮大工のお話し。師弟関係とは何かが語られている。人生に一冊とも言える名著。
 
3.世阿弥 能楽論集
「初心忘るべからず」とは世阿弥の言葉。これはよく耳にしますが、この書籍の中では、その後の「時々の初心忘るべからず」「老後の初心忘るべからず」という、人生のその時々に直面する新しい事態に対して、どう向き合っていくかという心構えについて記されています。年齢を重ねても、自身の未熟さを受け入れ、その新しい事態に挑戦していく心構え、その姿を持ち続ける事。人生に於いても、演奏に於いても、考えが通じる一冊です。
 
写真のように他にも沢山あります、、、!

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Q.最後に、受講生のみなさまに一言お願いします。
「人間万事塞翁が馬」
今はみなさんコロナもあり大変な時期ですが、コロナ禍のおかげで気づいた音楽の素敵さや気付かされた事が沢山あった思います。心の持ち用とアクションの仕方で、どんな状況にあっても人間は元気に生きていける。そのために音楽はとても大きな役割を果たします。これからも音楽を通じて、心と体を元気に鍛えていきましょう。
 
                                
井上先生、ありがとうございました!